2次曲線と初等幾何

 

私の高校2年の時以来の、数学では最も重要なテーマ。私はこれがないと生きていけない。

とかく高校数学では初等幾何の性質でさえも座標やベクトルを使って解くという、代数に走りがち。辛うじてメネラウスの定理やチェバの定理といった項目があるが、これでは中学以来の初等幾何の輝きをひたすら破壊されているだけである。図形の問題を座標やベクトルで解くことによって、座標やベクトルといった道具の練習のためになるのであり、そこに図形の因果関係の何が解明できたというのであろうか。そうやって、趣旨を理解しない人は発想がこわばり、頭が悪くなっていく。これを、自分自身だけでなく、学問上の大きな問題と当時からとらえていた。新しく高校課程にとって図形とは何か。このことに唯一活路を見出させてくれたのが、「2次曲線」だった。

直線、円、…、この目くるめく世界に、次に来るのは2次曲線である。中学での直線、円に対する幾何が新たな直観世界を築いてくれたように、2次曲線に対しても広がる世界があるのではないだろうか。

2次曲線に対する幾何学的考察は新たな視点を呼び起こすものと考え、その多様な世界の一部をここに表したいと思います。

 

幾何という言葉は、「イクバク」という意味があるようである。中国語では「キーホー」と読む。明の時代に、「geometry」を中国語訳するに当たって、その意味と読みから「幾何」を採用したようである。

(幾何学つれづれ草,秋山武太郎著より)

 

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プロローグ―放物線に見える世界

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放物線と接線

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足焦定理

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放物線の3接線系

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双対相似定理

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放物線と双対相似定理

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放物線の焦点弦

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放物線の弦の長さ

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放物線の直交する焦点弦

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楕円と接線

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楕円と内接円

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楕円と円

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楕円と法線

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双曲線に関する考察(エピローグ)

 

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